大学生アスリートの強いからだづくりをサポート！ 管理栄養士による「リカバリー＆コンディショニング」を意識した食事法とは？
はじめまして。管理栄養士の加藤有美です。私は、これまで大学生アスリートへの食事提供などを中心に活動してきました。現在は、筑波大学体育会ラグビー部の学生アスリートの食事をサポートする活動を行っております。学生アスリートのカラダづくりをサポートするため、「リカバリー＆コンディショニング」を意識した食事法や、選手一人ひとりが、自分のからだの状態を知り、自分に必要な栄養素や、必要摂取量を調整し、自己管理できるような献立を考え、食事面から選手たちを応援しています。
「筑波大学ラグビー部」の食事をサポート
私自身が、筑波大学大学院 博士前期課程 運動栄養学研究室の修了生ということ、また寮での食事提供の経験があったことなど、様々なご縁がありチームの方からお話をいただきました。年齢、性別、競技特性などに合わせた献立作成は当然のこととして、学生と直接関わる中で得られた情報を大切に、レシピの考案や献立全体のバランスを整えています。例えば、試合が続き疲労が溜まっているとつぶやく選手もいれば、リハビリ中で食事からの脂質の摂りすぎを気にしているという選手もいます。そういった選手の現状や目標、悩みをリアルタイムで感じながら献立に反映させています。
課題解決に向けて！学生さんと共に考える食事勉強会
日本一のからだづくりを目指す上で欠かせない食事や栄養ですが、学生の食習慣への課題解決のために食事勉強会がスタートしました。ラグビー選手は、運動量が多いので、エネルギー消費が激しく、摂取カロリーより、消費量が多いため、からだを大きくするための増量が難しいという選手もいます。筑波大学ラグビー部では、増量を目指す選手が多い中、担当委員の学生が中心となって、選手個々に合わせた主食量の提案を行い、どの選手も主食量の増加に成功！さらに体組成の目標値達成を目指してステップアップしています。また、学生で構成されている食事勉強委員会には「国立大学が勝てる食文化の確立」というミッションがあり、レシピの考案や炊飯器でできる簡単自炊めしの開発などを学生と一緒に行っています。そういったミッション達成のための伴走・支援業務をさせていただいております。
「リカバリー＆コンデイショニング」を意識した食事法とは？
リカバリーとコンディショニングは、運動後の疲労回復とパフォーマンス向上のために重要です。リカバリーは、運動によって低下した身体機能を回復させることで、コンディショニングは、運動や日常生活で最高のパフォーマンスを発揮できるように、心身の状態を整えるために大切です。食事勉強会の食事では、筑波乳業さんの「濃いアーモンドミルク」をつかった様々な食事を提供しています。「濃いアーモンドミルク」の原料のアーモンドには、ビタミンE が含まれていて、このビタミンE には、疲労回復をサポートする役割があるため、食事からも摂取できるように心がけています。
選手からも好評なのが、「アーモンドミルクの煮込みハンバーグ」をメインとした献立です。「濃いアーモンドミルク」はハンバーグのつなぎで使用、また煮込みソースにもたっぷり使用したレシピとなっています。特に、煮込みソースはアーモンドミルクのコクが活きた味で選手からも「美味しい、パスタのソースとしても使いたい」など感想をもらいました。「濃いアーモンドミルク たっぷり食物繊維」は、日々の食事では、不足しがちな食物繊維を手軽に摂取することができるので、習慣にしている学生さんも多くいらっしゃいます。
【アーモンドミルクの煮込みハンバーグのレシピ】
材料（2 人前）
・合い挽き肉 240g
・塩 少々
・こしょう 少々
※パン粉 大さじ５
※「濃いアーモンドミルク」大さじ２
※卵 1/2 個分
※玉ねぎ 1/5 玉
・油 適量
〈煮込みソース〉
・ホワイトソース 80g
・「濃いアーモンドミルク」160ml
・コンソメ顆粒 小さじ１
・玉ねぎ 1/5 玉
・人参 1/5 本
・舞茸 40g
・塩 少々
・こしょう 少々
（作り方）
① ハンバーグ用の玉ねぎはみじん切り、ソース用の玉ねぎは薄切り、人参は短冊切り、舞茸は食べやすい大きさに分けておく。
② 合い挽き肉に塩、こしょうを入れて、粘りがでるまでよく捏ねる。
③ 残りの※を加えてさらによく捏ねる。
④ ②の肉だねを空気を抜きながら小判形にととのえる。
⑤ フライパンに油を入れて熱し、肉だねの両面に色がつくまで焼き、一度取り出す。
⑥ ④のフライパンにソース用に玉ねぎ、にんじん、舞茸を加えて軽く炒め、ホワイトソース、アーモンドミルク、コンソメ顆粒を加えて煮る。
⑦ ⑤のハンバーグを戻し、弱火で10 分弱煮込み、最後に塩、こしょうで味を整える。
自ら学び、考え、可能性を示し続けるチームづくり
筑波大学ラグビー部は非寮制で選手のほとんどが一人暮らしを行い、日本一のからだづくりに欠かせない食事も選手自身で築き上げています。ただ食べて終わりの会ではなく、勉強会ということで食後に献立の栄養価や作り方を聞きに来る選手も少なくありません。自分たちの環境、状況を力に変えて成⾧する彼らの姿をこれからもサポートしていきたいと思いますし、応援し続けたいと思えるチームです。
自らが学び、考え、挑戦し、形にしていけるような勉強会の形をチームと一緒に創っていきたいと思いますし、日々の勉強会で選手たちが「自分でもこれ作ってみたいな」と思えるものを提供していけるよう、私も彼らとともに歩んでいきたいと思います。
